2021★和知20周年イヤー

京都高倉四条、燻製と地ビール和知20周年イヤーカウントダウンブログです。

エヴェレスト 神々の山嶺

前売買ってたんですがなかなか見に行けず。

上映終わっちゃわないかなー、と心配しながら今日ようやく見てきました。

 

原作の小説「神々の山嶺」は小説というジャンルの中では一番好きな作品です。

もう、何度読んだか‥

コミカライズされた谷口ジロー先生の作品も素晴らしい。

 どう考えても、映像化なんてできっこないですよ。

その大作が映画化される。

そりゃ、見に行きますって。

 

阿部寛岡田准一尾野真千子ピエール瀧佐々木蔵之介

豪華なキャスト陣なのに、この画面のチープさは何だ。

いや、わかってますよ。

こんなん、2時間に収まるはずがないじゃないですか。

まともな予算で撮れるはずがないじゃないですか。

 もっと思い切ってエピソード削ってもよかったんじゃないかなあ。

長谷さん、いらないでしょ。

何で生きてんの?何で車椅子乗ってんの?

 

 それでも、ラストシーン。

雪の中に、あのノートが見えた瞬間、涙が止まらなくなった。

僕は、あの羽生の独白が大好きなんです。

狂おしく、未練がましく、何を失おうと、自分を貫く。

それを、阿部寛さんの声で読まれたら、そりゃ泣くよ。

 四つん這いで、地上で一番高いところを睨みつけたまま死んだモーリスウィルスン。

エヴェレスト登攀史に残る、禍々しいエピソード。

 羽生は言う。奴は俺だ、と。

山巓を真っ直ぐに見据え、目で歩きながら羽生は力尽きた。

 想え、の後のシーンなんかいらないよな。

スタッフロール流しながら、下山のシーン入れたらそれでいいのに。

 

それでも、この素晴らしい山岳小説を映像化してくれてありがとう。

不可能を可能にしてくれてありがとう。